17.ジキル博士は死を以て抗う
ScenePlayer:なし / Place:???
医学博士《エディ・エッタ》:「おれはいつだって日陰者」
医学博士《エディ・エッタ》:「ヘティはいじめられっ子さ。理由? おれがいるからだよ」
医学博士《エディ・エッタ》:「理不尽な暴力? 何が悪い。ヘティはおれさ。おれは悪党、唾棄されてしかるべき悪役だよ」
医学博士《エディ・エッタ》:「だからヘティはいじめられる! ぶたれる、殴られる、嫌われる。当然なんだよ」
医学博士《エディ・エッタ》:「……──ヘティにとっての真実なんてそれでいい。世の中なんて理不尽なもんだがね」
医学博士《エディ・エッタ》:「たまたまだよ。運が悪かった。そういうこともあるんだよ。」
医学博士《エディ・エッタ》:「そういう《特異点》みたいな天運の元に生まれてきちまった、ただそれだけだ。」
医学博士《エディ・エッタ》:「けどな。お前ならわかるだろ。」
医学博士《エディ・エッタ》:「おれはそんなのまっぴらごめんだ。」
医学博士《エディ・エッタ》:「天運に人生定められてたまるかよ」
医学博士《エディ・エッタ》:「だから、」
《神出鬼没》:「わけわかんないって首根っこ引っぱれたら、どんなに楽だろうね!」
《神出鬼没》:「つまりそれは遺言かい、《医学博士》」
医学博士《エディ・エッタ》:「かもしれねえな。だからよお、……止めねえよな? お前なら。」
医学博士《エディ・エッタ》:「おれが死ぬときは、天運なんかじゃねえ。おれはおれの死に様を、ヘティはヘティの生き様をさらして、そんで戦ってやるんだよ。」
医学博士《エディ・エッタ》:「ヘティのあの根性、おれは嫌いだけどな。」
医学博士《エディ・エッタ》:「常識は20歳までに培われた偏見、だったか?」
医学博士《エディ・エッタ》:「もうかわれねえさ。だから」
医学博士《エディ・エッタ》:「あいつによろしく言ってくれ。せめて、」
医学博士《エディ・エッタ》:「ヘティに安寧を。」