Les Enfants Terribles 友達100人作ろうね
【トレイラー】
それは春の風物詩。
「痛いの嫌だなあ」
小学校恒例の、インフルエンザ予防注射。
毎年どこでも、当然として行われているそれに、危機が迫っているなど誰が予想するだろう?
「でも、」
動き出したる蛇は舌なめずりをする。
知らずに子供ははしゃぎ声を上げている。
「正義の味方になれるらしーぜ!」
子供たちのそんな噂は、大人たちの耳には届かない。
【シナリオハンドアウト】
鶴賀谷氷影
シナリオロイス:観音寺 朔 推奨感情:友情/嫌気
「……永井クンは見る目あるからなー。まあ、信用しますけどォ」
そんな小生意気な口をきく、若手のルポライター。食らいついたら離さない、”すっぽんの観音寺”なんてあだ名される彼女は、”藤ヶ丘グループ”の動向を追ってA市へやってきたという。
彼女が忙しいキミの隙間時間のことごとくに割り込むようになって数日。そろそろ顔も見慣れた頃、彼女はようやく、本命の口火を切る。
「……で、ですけどぉ。一度は売却したのに、まぁた子会社作ったみたいなんですよね……製薬系の」
山田昭子
シナリオロイス:京森 伸哉 推奨感情:同情/隔意
彼はどちらかというと、キミの好みのタイプではない。胃薬を常備し、過敏性腸症候群に悩むタイプだ。
親友に頼まれたのでもなければ、キミの人生に一切関わってくることはなかったであろう人物。
彼は今日も胃薬を飲むための水グラスを手に、キミの隣に座る。ここはバーだというのに。そうして重い口を開いて曰く、
「……明日、明日お話しします。今夜中に、覚悟決めて……」
けれどその翌日、キミの前に彼が現れることはなかった。
一式悠
シナリオロイス:《黄泉孵り》
推奨感情:敵愾心/嫌気
FHの動向に気をとがらせるキミ。それは霧谷からもたらされた情報が原因だった。
──現在、A市を執拗に狙っている《命の別名》セルに、《黄泉孵り》が協力しているらしいことが発覚した──
《黄泉孵り》、それはキミにとって懐かしくも不穏の予兆となる名前。
そして、キミが蛇の正体を知ることになるなど、その報を受けたキミはまだ、知るよしもない。
早川桐哉
シナリオロイス:《お菓子の家》
推奨感情:敵愾心/隔意
A市を狙う《命の別名》。キミはかの構成員をあの日、見た。
死んだはずの青年、そして子供が二人……そして姿なきセルリーダー。彼らはすでにA市へと入り込んでいる。
それはキミにとって間違いない真実。
だって、動物園のもぎられたチケットを握りしめたキミの前で、あの子供たちがはしゃいでいるのだから。