11.アニマ、アニマ、アニマ
ScenePlayer:なし / Place:どこか
GM:少年少女はまるでハイタッチをするかのように手を合わせる。
《トリート》:「僕らふたりでひとりだよ」
《トリック》:「二人でいれば最強だよ」
《トリート》:「生まれたときから、ずっと一緒」
《トリック》:「あたしはあんた。あんたはあたし」
GM:二人の手のひらはとても熱くて、こもる熱は昇華されることがない。
《トリック》:「きずな。って、いうんだって」
《トリート》:「だいじなもの。」
《トリック》:「日常に、食い止めるんだって」
《トリート》:「僕らの日常は、ここだよ」
《トリック》:「いつか、ジャームになるのかな?」
《トリート》:「なるかもしれない。でも、一緒だよ」
《トリック》:「ふたりでいるから」
《トリート》:「日常がここにあるんだよ」
《トリック》:「もしかしたら、」
《トリート》:「──……」
《トリート》:「……」
《トリック》:「……はんぎゃくじ。って、《神出鬼没》はいってた」
《トリート》:「《黄泉孵り》は、変革。っていってた」
《トリック》:「──……」
《トリック》:「……」
《トリック》:「……《史上最悪の幸運》は、」
《トリート》:「なんていうのかな?」
《トリック》:「きずなが」
《トリート》:「僕らの日常を、変えていくんだよ」
《トリック》:「レネゲイドウィルスから、戻るためのスベだって」
《トリート》:「ぼくらは」
《トリート》:「そうじゃない」
《トリック》:「うん」
《トリック》:「あたしたちは」
《トリック》:「二人でいるから、」
《トリート》:「……いつか、ジャームになるのかもしれないって」
《トリック》:「それでも、いいよ」
《トリート》:「ふたりだもんね」
《トリック》:「ふたりだもん」
GM:幼い子供たちの睦言は紡がれ繋がり、そして静まることを知らぬまま。