26.黄昏の中のため息
ScenePlayer:山田昭子 / Place:UGN A市支部
GM:キミは苛立っていた
GM:。
GM:キミは苛立っていた。
山田:イラッ
GM:少女は幻想の世界に逃げ込み、少年は死して帰らない。
GM:仲間は一人消えたまま。手がかりを探すも遅々として進まない。
GM:友人の妻の足取りは途絶えたまま。
GM:何もかもが後手に回っている。そんな苛立ちの中。
山田:つま先トントントントンしながら普段吸わないタバコに火ぃつけよ
GM:クリスタルシールドを構えた迫山が音を上げ、交代の時間がやってきた。
山田:まだかまえてたのか……
山田:ちなみにモリさんの様子はどうなんですか
GM:未だUGNで保護している京森。
GM:その彼が、クリスタルシールドの隙間をシャシャッと抜け、喫煙所へとふらりと姿を現した。
山田:強くなったな
GM:彼は憔悴した気配があるものの、妻の後を追ったり自棄になる様子もない。
GM:ただ淡々と事実を受け止めようとして、けれどまだ妻のことを思いきれないような、そんな様子がまだ、残っている。
GM:彼はキミに軽く頭を下げてから、すっかりしわくちゃになって──いつから潰れたままかわからない──ソフトのタバコを取り出した。
GM:よれたそれを指先で伸ばしながら、キミに目も向けないまま。
京森:「……山田さん」
GM:ぽつりと君の名を呼ぶ。
山田:「……おう、なぁに。火?」
京森:「あぁ、火ももらえますか。」
京森:「……山田さんも、タバコ、吸うんだなと思って。」
山田:「うぃよ」100円ライターで火つけたげる
京森:「どうも」
山田:「滅多に吸わんけどねー、たまにね」
GM:そうしてキミから火をもらい、彼はゆっくりと煙を吸い込み、少しむせた。
京森:「……たまにだと、しけませんか。」
京森:「ソフトだと、すぐにしけてしまうんですよね。」
山田:「ウン、まあ、でもなんつーか」「くわえられて煙出してくれればさ、なんか頭スーッとする気がするっつうか」
山田:「味とかしけるとか?そういうの?よりも……そういうかんじ」
京森:[]
GM:絶句してしまった
山田:こいつタバコのこと何もわかってねえ……!!って思われた
京森:「あぁ……吸った真似をすると、かえって頭が冴えるって言う研究結果がありましたね」
京森:「深呼吸のように息をするから、酸素が頭にまわるんだとか。5%くらい酸素吸入量が増えるらしいですよ。」
GM:(そういう研究結果は事実あります)
山田:「そうなん?知らんかった。モリさんやっぱ頭いーね」
京森:「これでも、校医ですから。……」
京森:「……不思議ですね。」
京森:「つばきがもう戻らないと聞いて、目の前が真っ暗になりました。」
京森:「覚悟をしていたつもりでした。それでも、○で未来がなくなったように感じました。」
京森:襲撃懸念してやがる
京森:「まるで」
山田:確白かな?
京森:確白狩人かな?
山田:つら
京森:「……でも、腹が減るんです。」
京森:「タバコ吸いたいなとか思うんです。」
京森:「随分しけたなとか、山田さんがタバコ吸うんだな、とか思うんですよ」
京森:「つばきのことが心配じゃないかとか、つばきのことがどうでもよくなったのかとか、……」
山田:「モリさんすげーなぁ」
山田:「生きてんじゃん」
京森:「……」
京森:「生きてんですかね」
山田:「生きてんだよ」
山田:「そんで、生きてる方が、わたしは嬉しいよ」
京森:「生きてるって、訳わかんないですね。」
京森:「……訳わかんないのに、嬉しいって言ってもらえるのも」
京森:「訳わかんないです。それで、」
京森:「よかったのかなとか思っちゃうのも、訳わかんないですね」
山田:「はは、実のとこわたしもわかんないぞ。生きてんのが」
GM:>>>ゾンビ<<<
京森:「生きてるでしょ」
山田:「でもまー、生きてんだなあとか。生きてんならそれでいっかー、とか思うからさ」
山田:「まーな!」
京森:「……今話せて、これは、これで。」
京森:「いっか。とか、僕も思いますもん。」
山田:「いやまあこれでも、わたしが偉そうに言うこっちゃねーだろ、とか思いながら言ってたりはするよ?ちょびっとだけど」
京森:「ちょびっと」
山田:「たしょうは」
京森:「でも、」
京森:「……それで救われた気になるから」「……」
京森:「……やっぱ、不思議ですね」
山田:「あはは」「……わたしは何もしてないよ」
山田:「わたしはヒーローにはなれんのだ」
京森:「ヒロインって柄でもないでしょう」
山田:「一理ある」
京森:「ヒーローでも、ヒロインでもなくても、」
京森:「誰かを救えるってことも、あるんです」
山田:「……んー、そゆもんかね」「でもそれはさ、救われたって思ってる側もさ、なんだ。何かアレした結果でしょ」
山田:「だからわたしは、モリさんが生きてるのがうれしいんだよ」
山田:「おあいこだ」
京森:「──ありがとうございます」
京森:「アレできたんですかね。」
京森:「……わかんないですけど、今は」
京森:「時間なら、まだありますからね」
京森:「生きてますから」
山田:「できてんじゃないかなって、思うけどね」「あと、わたしも今ちょっと元気出たから。さんきゅー」
京森:「じゃあ、……これも、おあいこですね」
GM:ゆっくりと煙を吐き出す。
山田:ふへへ、ってちょっと眉下げて笑っておこうか
GM:力ないながらも彼もまたキミに笑いかけて、
GM:煙とともに穏やかな時間が喫煙所には漂っている。
GM:ってところでしめます!
山田:あい!
GM:山田は本当にこういう話をぶつけてもいい感じの返しをくれる安定感の男前さがある
山田:>>>男前<<<
GM:男前ゾンビ
山田:女PCだって言ってるだろ!