29.《But you will Fight》

ScenePlayer:早川桐哉 / Place:自宅

GMほれっ1d振れよォ
桐哉1d10+69 ふぁい
DoubleCross : (1D10+69) → 5[5]+69 → 74

GMよし
GMさておき
GMキミは自宅へと踏み入る。
GMまるで完全に荒れ果てて……大災害の跡のような、そんなひどい痕。
GM玄関の扉は傾ぎ開いたまま。インターフォンを押したって何にも鳴りやしない。
GM玄関の靴はまるで土砂に押されたかのように……実際の所はきっと、豪風だろう……散らばっている。
GM傘立てが倒れて中の傘がキミの行く手を遮るように転がっている。
GM物音はしない。破れた窓ガラスから吹き込む高層マンションの風の音が、時折ガタガタとダイニングドアを揺らすばかり。
桐哉「(……あーあーこんなんしてくれやがって)」傘は足で蹴り避けていこう
GMダイニングの扉を無理矢理押し開ける。
GM左手には扉の無い……正確に言えば仕切りの壁があるだけの……キッチンがある。
GM食器棚が倒れ、中のガラスも陶器もぐしゃぐしゃに床で砕けている。
GM流しに、蛇口からぽたりと水が滴った。もうその蛇口をしめることはできない。だって蛇口の取っ手はもげてしまっているから。
GMでも、そんなことよりも、キミの目を引いたのは、
GMその流しの前、目をつむり耳をふさいで蹲る、キミの母、であった肉体の持ち主。
桐哉「(……いた、)……?」様子見ながら近付いてみる
天罰《イノセント》「……」
GMキミの靴の下、きゃりきゃりとガラスが、陶器の破片が音を立てる。
GMそれでも彼女は微動だにしない。いや、背中がわずかに動いている。息はしている。
GMけれど彼女は固く目をつむり、両の手で耳をふさいでいる。
桐哉「……おい、どうした……?」
天罰《イノセント》「……みない、の。」
天罰《イノセント》「きかない。の。」
天罰《イノセント》「……わたしは。こんなもの、みない。きかない。」
天罰《イノセント》「わたしが知ってる、のは。なんにも。起きてない、まち。」
桐哉「……ああ」「もう、起きてんだな。イノセント」
天罰《イノセント》「……。……あの、ね。」
天罰《イノセント》「私。覚えてる、よ。」
天罰《イノセント》「とーやを、産んだ。日の、ことも。」
桐哉「…………」首を傾けつつ
天罰《イノセント》「いっぱい泣いて。いっぱい、わらって。わたしたちの、指を。握ったことも。」
天罰《イノセント》「……私じゃ、ない。でも。覚えてる。」
天罰《イノセント》「キリエじゃ、ない。でも。」
天罰《イノセント》「キリエの、記憶を。継いでる。」
天罰《イノセント》「……。……それでも。」
天罰《イノセント》「私は、天罰《イノセント》って。呼ばれる。の。」
天罰《イノセント》「……。……私と、キリエ、と……」「何が、違うの、かな」
天罰《イノセント》「……。でも……私は。天罰《イノセント》。だから。」「壊れた街、なんて。」「見ないの。きかないの。知らないの。」
天罰《イノセント》「それが。わたしの、役目。だもの。」
桐哉「……、お前じゃねえってのがわかってりゃあ充分……」
桐哉「…………それは、それはお前が知ってるんじゃ、ねえのかよ」<何が
桐哉「……役目?」
天罰《イノセント》「……私には。わからない、よ。」
天罰《イノセント》「キリエと。私が。どう、違うのか。なんて。」
天罰《イノセント》「神出鬼没《ドッペルゲンガー》は。ずっと、言ってた。私は、キリエじゃ。ないって。」
天罰《イノセント》「でも。私は。キリエの、記憶が。あるの。」
天罰《イノセント》「……私には。わからない、よ。」
天罰《イノセント》「わかるのは。」「壊れた、街を。見ない、こと。」
天罰《イノセント》「元に、戻せる。かも、しれない。から。」
GM彼女は繰り返す。
GMキリエがオーヴァードになるように、キリエが自分になったのと、どう違うのかと。
GM記憶があるならば、なんの違いがあるのかと。
GMやがてそのたどたどしい文字列は終わりを告げて、彼女は口をつぐむ。
桐哉「……だったら。記憶を持ってる、だけじゃなんじゃねえの……だって、母さんはその時に、」口一度開閉して
桐哉「…………俺だって、何も知らねえ、けど……。……元に戻せる?」前の話題から逃げるように
GM彼女もまた沈黙を返す。同じく話題から逃げるように、そうして口を開く。
天罰《イノセント》「私は。ばっくあっぷ。だから。」
天罰《イノセント》「私の中、に。いる。から。」
天罰《イノセント》「戻せる、って。人を。いなくなった、人を。」
天罰《イノセント》「それなら。きっと、こんな」「壊れちゃった、街も。」「戻せる、って。」
天罰《イノセント》「そう、思うの。」
天罰《イノセント》「だから。こんな、壊れちゃった街、を。」「私の中に、いれないの。」
桐哉「そういやドッペルもんなこと言ってたな……」
桐哉「……お前のなかで、元のままにしておくために、か?」
天罰《イノセント》「……そう。」「グレートヘンに、戻させる、データを。」「私は、ずっと。大事に、するの。」
桐哉「……それはありがてーけど」「お前もやっぱり元の町のがいいっつーことかね」
天罰《イノセント》「……」
GMようやく彼女は目を開けた。ゆるりと君を見上げて、その目を細める。
GM少しばかりの、沈黙。
天罰《イノセント》「……そうね。」
天罰《イノセント》「だって、……」
天罰《イノセント》「……。……うまく、言えない。けど。」
天罰《イノセント》「うん。」
桐哉「……おう」
桐哉「じゃ、とっとと戻しに行くか」
GMこくりと彼女は頷いて、耳をふさいでいた手を離す。ゆっくりと立ち上がって、キミを見上げる。
桐哉「……お前のことは、こっちが全部片付いてから。っつーことで」ぼそっと
GM足元に散らばるガラスをつま先で除けながら、その素足を降ろす場所を作る。
GMキミの呟きにも頷いて、もたもたと足を降ろす場所を作りかけて、諦めたようにキミを見上げた。
GMその目が語る。「私素足なんだけど歩けないんですけど」
桐哉「……」しばし目合って(溜め息) 
桐哉抱えられますかね
GMお姫様抱っこできるよ><
桐哉そのつもりだった!!
GMできるよ!!
桐哉じゃあよいしょっしてこ
GM嬉しそうに彼女は少し笑って、キミの腕に抱えられたまま、目をつむった。また、耳をふさぐ。
GMきゃりきゃりとキミはガラスを、破片を踏み砕いて歩く。
GM向かう先は決まっている。ほら、玄関を出れば、見覚えのある車が停まっている。
GMその扉が開いて、見覚えのある二人組が降りた。
GMあとは、ひとり。
GMで〆るよ!
GM治療きっと買わなくて大丈夫かな!
GM正確に言うと非狼だけど
GM拾う
桐哉はーい! 途中長考気味で申し訳なく! 
桐哉1個持ってるから大丈夫かな……
GMはいはい
GMではいったん〆で。