33.《精神と物質の狭間》

ScenePlayer:なし / Place:ホテル・エースタン

GM女は少女の頬を撫でる。
GMその二人を眺めていた男は、視線をふいと窓の外に向けた。
GMそこにあるのはただ、ただ廃墟。
GM紛れもなく。限りなく。見渡す限りの。
GM曇天を兆すワーディングは消え去ることがない。
GMぽつりと男が呟く。
とどめの一撃《クーデグラ》「レネゲイドシードはうまく渡りきらなかったか。」
GM女は相変わらず少女を見下ろしている。
とどめの一撃《クーデグラ》「……まあ、いい。」
とどめの一撃《クーデグラ》「面倒だが、これも里程と捉えれば、なに。造作もない。」
とどめの一撃《クーデグラ》「一人ひとり。簡単な話だ。」
GM男は立ち上がる。ようやく女は男を見上げる。
機械仕掛けの神《グレートヒェン》「もう一度の夢は、きっと見ませんよ。」
機械仕掛けの神《グレートヒェン》「目が覚めたのならば。」
機械仕掛けの神《グレートヒェン》「そこにあるのは、現実なのですから。」
機械仕掛けの神《グレートヒェン》「……あなた一人には、任せられません。」
機械仕掛けの神《グレートヒェン》「ここは、私の桃源郷。私の。」
機械仕掛けの神《グレートヒェン》「だから、やりましょう。」
GM女は妖艶に微笑む。
GMそうして、すと胸に手を当てた。